【帝王切開&高齢出産】手術当日!誕生した赤ちゃんは出生早々に産声があげられない「新生児仮死」状態の大ピンチ
妻の帝王切開手術当日の朝は事前の天気予報では曇とのことでしたが、太陽が雲の隙間から顔をだして晴れそうな雰囲気でした。
私は普段から早起きではないのですがいつもより1時間ほど早く目覚めてしまいました。
きっと妻はあまり寝れていないだろうと思い、朝から電話で連絡することは避けました。眠かったらぎりぎりまで睡眠をとってほしかったからです。
早めに朝食をとって家のことを済ませると、もうお昼前になってました。帝王切開の手術は13時頃を予定しており、だいたい1時間くらい前には病室についておこうと思っていました。
今日はおそらく長い一日になるだろうと覚悟を決めて、軽く昼食も済ませました。
赤ちゃん密着24時
今後は赤ちゃんの様子をここに記録していきます。
この日はまだ尿も便も多くありません。オムツにちょっと色がついている程度です。
生死を乗り越えて疲れたのか、ほぼ寝て過ごしていました。
時折口から泡を拭いていましたが、これは新生児の赤ちゃん特有のものだそうです。
助産師さんによると羊水をだしているといっていました。
※ 空欄の行は泣いているか、寝ている時間とおもってください。
※ 表示が見切れている場合はスワイプすることで確認することが可能です。
時間 | 尿 | 便 | 授乳 | その他 |
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0時 | ||||
1時 | ||||
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9時 | ||||
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12時 | ||||
13時 | ||||
14時 | 帝王切開手術 | |||
15時 | ||||
16時 | ||||
17時 | ||||
18時 | ||||
19時 | ||||
20時 | 1回 | 1回 | 1回 | |
21時 | ||||
22時 | 1回 | |||
23時 | 1回 | |||
合計 | 1回 | 2回 | 2回 | 体重2,438g(前日比±0)【睡眠】約6時間 |
早めの昼食を済ませ病院へ
いよいよ帝王切開での出産の時間も迫ってきたところで、家を出て病院へと向かいます。空はすっかり晴れていました、気持ちの良い快晴です。
道中の川は普段ものすごく汚くきわゆるドブ川なのですが、太陽の光がキラキラ照り返して美しく見えます。
この川を知ってる人は驚く出来事なのですが、なんと魚の群れが元気よく泳いでいました。あとで妻にも話しましたが「嘘でしょ。ありえない」と言っていました。
だからといってどうという話ではありませんがw私には幸先よく感じられたのです。連日の猛暑で暑さも気になりましたが、暑さも和らいで清々しい夏といった一日のはじまりです。
睡眠不足の妻、腕には点滴
面会の手続きを済ませて病室へ向かうと、妻がちょうど部屋から出て歩いているところでした。腕には点滴の針が突き刺さっていました。
寝れたのかを尋ねるとやはり眠れなかった様子。神経質な性格で集団で寝るということに慣れていない、それに赤ちゃんの大合唱で寝れなかったようです。
腰も痛いようで、歩いているほうが楽だとも言っていました。だから病棟内をウロウロしていたんですね。
帝王切開の手術の状況説明を事前に受けていたようで、前の手術が思ったよりも早く終わるかもしれないと言われたとも言っていました。
妻は緊張しているのか時間になるまでトイレに何度も言っていました。ちなみに帝王切開直前まで排泄の制限はないそうです。
食事は12時間前から絶食状態です。飲水も3時間前までと決まっていたため、水分はとっていない状態です。
手術が早まるかもしれないと言われていましたが、今度は予定より遅れそうと連絡がありました。このへんは予定どおりいかないものなのですね。仕方がありません。
自力で歩行してオペ室へ
予定の時間を30分ほど過ぎて、ようやく手術の準備が整ったと連絡がありました。病院のスタッフさん、助産師さん、執刀医の先生らと一緒にオペ室へ向かいます。
妻は点滴をしながら自力で歩行してオペ室へ向かいます。付き添いの私はオペ室へ入る前までいけます。
変に気負わせると緊張してしまうと思い。いつも何処かへ送り出すようにさらっと「じゃあ」という感じで手を上げて送り出しました。
私も妻も後は担当してくれる執刀医の先生たちを信頼してお任せするだけです。
オペ室付近では待つことが出来ないので、私は入院している病棟の待合スペースで待機することとなりました。
事前にだいたい1時間から2時間くらいと説明があったので、とにかく2時間位だろうと腹を決めて待ち続けます。
意外と早い!赤ちゃんとご対面
妻を送り出してから1時間も経っていない頃でした。待機している私のところへ看護師さんが近づいてきました。
「おめでとうございます」「赤ちゃんそこに来てますよ」と教えてくれました。
私は「へ?」という感じで、もう終わったの!と思いました。2時間を超えるくらいを覚悟していたのでびっくりです。
看護師さんの後をついていくと、透明のケースの中になんかいます!四本の小さい指をお口の中につっこんでモゴモゴしてます。
チンチンありました。お腹にいるときから男の子と教えられていました。
ちなみに出生前に男の子のようですと診断で教えてくれた場合、産まれて女の子だったというケースはあまりないようです。
逆に女の子と教えられて、男の子だったというケースはよくあるようです。チンチンがへその緒にみえたり、ヘソの緒がチンチンに見えたりで起きてしまうようですね。
それと、事前にエコー写真をみて恐怖を感じいた私はほっとしました。猟奇的で悪魔的な顔じゃなくって安心しました・・・。
そして赤ちゃんは、たまに薄く目を開けてこちらを伺っているように見えました。看護師さんから「撮影タイムどーぞ」と声がかかります。
透明のケースに空いている穴から携帯カメラで赤ちゃんをパシャパシャ撮ります。でも、撮影より直接見たくて仕方がありません。
頭をちょっと指で優しく小突いてみます。お口につっこんだ指に夢中で、こちらには興味がないようです。
まだ腕や、足も白っぽくて産まれたてなんだなあと実感しました。いくらでも見てられます。
でもあっという間に「赤ちゃん出生後の検査があるので、また待機してお待ち下さい」と言われました。
私はふと妻は大丈夫なんだろうかと思いました。そして、待合いスペースに戻って待つことにしました。
なかなか戻らない妻
すぐに赤ちゃんと妻は戻ってくると思っていたら、なかなか来ません。なんだかんだで1時間くらい待っていると赤ちゃんだけ先に戻ってきました。
先程の透明ケースは外されて、ショッピングカートのような移動式のベットに寝ています。体重も書いてありました2500グラムには届かないので小さめの子です。
傍らに血圧を測定する機械が備え付けられていました。変だな?と思いつつも、私はこういうものなんだなと思っていました。
赤ちゃんを連れてきてくれた看護師さんから「お母さんはちょっと検査があるので待っていてください」と告げられます。
さきほどの出生直後と違って、赤ちゃんはずっと泣いていました。
待合いスペースは透明のガラスで外の様子がよくわかります。気持ちの良い夏の青空でした。
赤ちゃんは夏の空に羽ばたきそうな勢いで、足をバタバタさせながら元気よく泣き叫んでいます。
妻をオペ室へ送り出して3時間程度が経とうとしていました、ようやく妻の顔が見れるということで病室へ向かいました。
妻の容態と新生児仮死
病室へ戻ると妻はベッドに横たわっていました。意識ははっきりしていて、麻酔の影響で下半身の感覚がないとのことでした。
赤ちゃんを見せようとしますが、麻酔で感覚もなく起き上がることが出来ないので見ることが出来ません。
私はさっき携帯カメラで撮影したものを、妻に見せます。妻は見せて見せてと何度もせがみます。
そのうち大泣きしていた赤ちゃんが不思議と落ち着きを取り戻したのか泣き止みました。
泣き止んだ理由は、待合いスペースの冷房が効きすぎていて泣いていたのか。あるいは、泣きつかれたのかもと助産師さんがいっていました。
しばらくすると看護師さんが妻と赤ちゃんの様子を見に来ました。そして、今回の帝王切開の手術についての説明をはじめました。
妻は手術のとき、かなり緊張をしていたようで血圧が安定しなかったそうです。初産で高齢出産、しかも帝王切開です。無理もありませんね。
そして、子宮内膜症の経過確認も兼ねて赤ちゃんを取り出す際に子宮の様子も確認してくれたそうです。医師によるととてもキレイだったと説明をうけました。
さらに赤ちゃんは取り出した際に、呼吸ができていなかったようで新生児仮死という状態にあったと言われました。要するに脳に酸素が送り込まれない状態だったということです。
呼吸ができないと泣いて産声をあげることも出来ません。すぐにでも呼吸ができないと、脳にも影響がでてきます。臓器にも体中に血液も送れなくなります。
幸い医師の賢明な処置のおかげで、新生児仮死という状態は1分間で回復したとのことです。すぐに酸素マスクを装着させて呼吸を促して、やっと産声をあげて泣いてくれたと言っていました。
最初の決断は母子手帳への記入
出生してすぐ困難を乗り越えた、赤ちゃんに私は誇りを感じていました。帝王切開で早めに産まれて何がなにやらで混乱していたに違いありません。
そんな最中に何とか生きようと必死に呼吸をしようと泣いてくれたんです。
逆の立場で考えるのもどうかと思いますが、私だったら出来たのだろうかと思いました。凄いなの一言です。
もうこの時点で私は、この子に勝てないなと思いました。子が親を越えた瞬間が産まれてすぐ訪れました。
看護師さんからの説明は続きました。母子手帳には新生児仮死の欄というものがあるそうです。
産まれてすぐ、その状態にあった赤ちゃんは母子手帳への記入することができるそうです。
ただ私立の学校では母子手帳の新生児仮死の欄に記入があると、受け入れを拒否されることもあるそうです。
そのため親に意思の確認にきたのですね。すぐに決断は難しいと思うのでゆっくり考えてくださいと言われました。
しかし、私と妻は即決で「記入してください」と返答しました。
産まれてすぐ死と向き合って乗り越えたという事実を私たちは無にするなんて出来ません。それにそんなことで受け入れを拒否するような学校には通わせたくもありません。
この先なにか大きな病気を患った際にも、母子手帳に記入があれば病院ではそのことを念頭に診察してくれるでしょう。これは赤ちゃんが困難を乗り越えた証明であり勲章にもなることでしょう。
泣きつかれて眠っている赤ちゃんを横目にみながら、私たちは最初に決断をしたのでした。
そして生まれたばかりの新生児に対して、誇らしい気持ちにもなったのです。
あの医師と術中に対面していた妻の心境
新生児仮死の話をされたこともあり、妻は帝王切開の手術を振り返りました。
私がオペ室へ送り出した後はちょっと緊張していたと言っていました。麻酔も痛そうだと覚悟していたが、それほど痛くなくて安心したそうです。
手術を開始する直前くらいに、執刀医の先生とは別に「手伝います」と他の人が入ってきたそうです。
その人は妻が苦手意識をものすごくもっている先生だったのです・・・(理由の詳細は以下に)
目が悪い妻はメガネを外すと余りよくみえません。でもその場であの人だと確信したそうです。妻としては無事に終わればもう誰でも良いという心境だったそうです。
手術が終わったときに本性を発揮して変なことを言われた気がするが、どうでもよくて忘れたと言っていましたw
あとで母子手帳をみたらその人の名前が記入されていて、こんなことあるのかと2人で(傷口に触るので控えめに)大爆笑です。
麻酔は効いていたようですが意識はハッキリしていたようで、赤ちゃんが取り出される際も覚えていたそうです。
そして何やら慌ただしく皆さんが動いていたと言っていました。
おそらく新生児仮死の状態が確認されたので、その処置をしてくれていたのでしょう。とにかく母子ともに無事に帰ってきてくれてよかったです。
その日の赤ちゃんの様子
口から泡ふいてる
口をもごもごさせながら軽く泡をふいている時がよく見られました。看護師さんは羊水がでちゃったかなと言いながらさっと拭いてくれました。
あくび
きっと疲れて眠いのでしょう。しきりにあくびを繰り返します。
しゃっくり
たまに、ヒックヒックとしゃっくりをすることがありました。ひどいときは抱っこしながら背中を軽くトントンとしてあげるとよいそうです。横隔膜が未発達のためよく見られるようです。
たまにみせる笑顔
「エンジェルスマイル」「新生児微笑」とも呼ばれているようですね。れだけで周囲を幸せな気分にさせてくれる魔法の笑顔です。
赤ちゃんは意識的に笑っているのではなく、筋肉による生理的な微笑とのことです。これだけで守ってあげたいと思わせてくれるので、本能的に身を守るために備わっているものかもしれません。
鼻の白い点々
鼻の全体に白いポツポツとしたものがありました。これは鼻皮脂とよばれるものらしいです。成長するにつれて徐々に取れていくようなので心配する必要はなさそうです。
未発達で出産した際には見られないこともあるらしく、成熟した証明ともいわれているようです。帝王切開で早めに産まれてきたのにこれがあるということは、準備は整っていたのかな?
ひたいのシワ
あくびをしたり、伸びをしたり、泣き叫んだりするとシワが目立ちますね。私の場合はひたいのシワに目が行きました。ずっと羊水の中にいたので多少、皮膚がふやけているのかもしれません。
あまりふっくらしておらず、小さめなのでシワも目立つのでしょう。これから大きくなることで段々と目立たなくなると思います。
頭が長め?
私はそれほど気にならなかったのですが、妻は頭がちょっと大きめかな?と話していました。まあ、赤ちゃんは頭大きめなので普通なのかなと思っています。
これも成長するにつれて輪郭もはっきりしてくるのではないでしょうか。
帝王切開でも即日母乳でたよ!
帝王切開のオペ後間もないですが、母乳が出るかのチェックもしたそうです。妻は乳首に不安があります。とても痛いようで母乳が出るかも心配だし、痛くてあげられるかも心配していました。
看護師さんと確認してみたところ何と母乳が出ているとのこと。すごいですねどうやってスイッチがはいったのでしょうか。不思議です。
赤ちゃんが起きたり、泣いたときに母乳をあげてみましょうと言われていました。果たしてちゃんとあげられるのでしょうか・・・。
私が面会している間は赤ちゃんもぐっすり眠っていたので、母乳を飲んでいるところは確認できていません。明日以降のお楽しみということですね。
長い1日は終了
とても濃厚で長い1日が終了しました。
新生児仮死というトラブルはありましたが、今の所は赤ちゃんにも妻にも問題は起きていないのでホッとしています。
妻は出産直後で麻酔もきいていて、帝王切開の傷が痛むことはなかったようです。でも、次の日からは大変な日々が続くと思います。
私はできるかぎり面会をしてサポートできたらと考えています。
赤ちゃんも妻が寝るときには病院のほうへ預けて、できるだけ妻が寝れるように対応してくれるということだったので安心しました。
急がず焦らずゆっくりと、通常にもどれるように進んでいければと思います。
はじめての出産、そして高齢出産&帝王切開は新生児仮死というハプニングも有りましたが赤ちゃんの生命力と執刀スタッフのみなさまの努力により無事に終了しました。おつかれさん!