【生後2~3ヶ月の赤ちゃん】気になる病気やトラブル「母乳やミルクをよく吐く…心雑音や便秘、首や足の付根の腫れ、乳児突然死症候群(SIDS)など」
生後65日です。見た目には健康に見えてもまだまだ赤ちゃんのカラダは未発達な状態です。
考えたくはありませんが突然、病気に襲われるような事態がないとはいえません。
そんなときのために事前に知っておくべきこともあります。目を背けたくなるかもしれませんが知っていれば防げる事態もあります。
以前の記事では、生後1ヵ月から2ヶ月の赤ちゃんの病気やトラブルについてもまとめました。
今回は生後2~3ヶ月の赤ちゃんについて記事にしています。重なる部分もありますが私も知識として備えておきます。
赤ちゃん密着24時(生後65日)
生後65日です。この日の睡眠の時間帯は長かったです。しかも0時から6時までの間は1度しか起きなかったです。
ひかえめにみても5時間は寝てくれたと思います。なかなか順調にいっているように感じました。
ミルクは100ccに増やしてみて全部飲めないときもありますが、一応毎回100ccつくって飲ませています。
さすがに消費スピードもはやくなってきてお金かかるなあって感じています・・・w
時間 | 尿 | 便 | 授乳 | その他 |
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0時 | ||||
1時 | ||||
2時 | ||||
3時 | 1回 | 1回 | 1回 | ミルク70cc |
4時 | ||||
5時 | ||||
6時 | 1回 | 1回 | 1回 | ミルク90cc |
7時 | 1回 | 2回 | ||
8時 | 1回 | |||
9時 | 1回 | 1回 | ||
10時 | 1回 | 1回 | ミルク60cc | |
11時 | 1回 | 1回 | ||
12時 | 1回 | 1回 | ||
13時 | 3回 | ミルク100cc | ||
14時 | 3回 | |||
15時 | 1回 | |||
16時 | 2回 | インクレミンシロップ ミルク80cc | ||
17時 | 2回 | 1回 | ||
18時 | 1回 | |||
19時 | ||||
20時 | 1回 | 1回 | お風呂 | |
21時 | ミルク100cc | |||
22時 | ミルク100cc | |||
23時 | ||||
合計 | 17回 | 6回 | 10回 | 体重4,650g(前日比+150)【睡眠】約11時間 【体温】37.2度 ミルク500cc |
心雑音
心雑音は、赤ちゃんの胸のあたり(心臓)に聴診器をあてたときに正常に聴こえるはずの音以外のものが聞こえた場合のことをいいます。
病院で心雑音があるといわれると親としてはビックリしてしまうと思います。
しかし赤ちゃんのうちは割と心雑音があるといわれることは結構多いことです。
何か心臓の病でもあるのかと疑ってしまい不安に陥ってしまうかもしれませんが、心雑音自体は正常な赤ちゃんの約半数にあるといわれていることを知っておきましょう。
心臓が正常なのに心雑音が確認されることを「機能性心雑音」といいます。これは特に問題はないとされています。
一方、先天的に心疾患があるような例は非常に稀なケースではあります。
心雑音の異常から発見される先天性の心疾患の代表的なものが「心室中隔欠損症」と「心房中隔欠損症」というものです。
これらは分かりやすく説明をすると、心臓の壁にうまれつき穴が空いてしまっていることで起きる病気です。
心臓の壁に穴があいてしまっていることで、左右の心室の血液が混ざってしまうのです。
重症であれば手術が必要となってきますが、穴の状態が小さい場合であると数年で自然にふさがることもあるので経過をみる場合もあります。
先天性心疾患
心臓という臓器は、赤ちゃんが胎児の頃から一生を終えるまでずっと動き続ける丈夫で重要な役割を担っています。
生まれてたての心臓も非常に活発で元気いっぱいに動いており、赤ちゃんのうちから心臓に病気をわずらっているということは非常に稀なことです。
心臓は胎児のうちにその原型ができあがるといわれています。
しかし発達の途中の段階で、ただしく形が出来上がらないこともあります。
これを先天性の心臓形態異常とよんでおり「先天性心疾患」といいます。
心臓という臓器ははじめは血管だったものが、複雑に変形をくりかえしながら4つの弁と4つの部屋をなす構造となっています。
先天性心疾患の種類は心臓の複雑な構造もあり、様々な病名が存在しています。
その中でも一番多いものが「心室中隔欠損症」という先天性心疾患の中でも約半分の割合でおこる病気です。
心室中隔欠損症
通常の心臓は4つの部屋のうち左右にある心室はポンプの役割をしています。
そして心筋の伸縮する力によって血液を力強く押し出して動いています。
心室中隔欠損症という病気は左右の心室の間にある中隔という壁に、生まれつき穴があいてしまっていることをいいます。
穴の大きさの種類も様々で、針が通るくらいの小さい穴から指が通ってしまうくらいの穴まであります。
左右の心室を比べると全身に血液を送り出す役割のある左心室の方が圧力は高めです。
ですので心室中隔欠損症の場合は、左心室の血液が右心室に漏れてしまうのです。
空いてしまっている穴に血液が勢いよく流れる時には「シューシュー」といった音が聴診器でも確認できるといわれています。
この穴をそのまま放って置くと血液が漏れてしまうために、心臓には負担がかかってしまいます。
それだけでなく漏れてきた血液によって肺に回さないといけない血液量も多くなってきます。
そうすると肺の血圧も高くなってしまい、次第に肺の血管もかたくなっていきます。
穴の大きさが大きくなると心臓への負担も高くなります。
負担がかかると心臓も次第に弱ってきて、心不全になる恐れもあります。
心不全になると身体が浮腫んできたり心拍も早くなり、尿の量も減ってきます。
心臓の病はだいたいが、乳児健診の際に心雑音が確認されることで気づくことが多いです。
それ以外には哺乳不良や多呼吸、心拍数が多くなる頻拍などの症状を訴えることで気づくこともあります。
健診や診断などで心室中隔欠損症が疑われる場合は、超音波検査でさらに確定診断をおこないます。
穴の大きさを調べるために心臓カテーテル検査というものもあります。
心室中隔欠損症の対処
穴が小さい場合は自然に閉鎖することがあるので経過をみることがほとんどです。
経過を見ていても穴が塞がれることがなかったり、心不全の症状がでてしまったら手術により穴をふさぐことになります。
風邪をひいてしまったり、皮膚などが最近感染をおこしたときには注意が必要です。
すぐに病院へ相談をすることで、抗生物質を内服することになります。
血液中に細菌がはいりこむことで、中隔の穴の近辺や心臓の弁などに取り付いてしまい繁殖してしまう可能性もあります。
そうすると心内膜炎という入院と治療が必要となる病に発展してしまうことがあります。
また、夏場は暑く体力の消耗も激しくなるので涼しい部屋で過ごすように心がけましょう。
便秘
便秘というものは単にウンチの回数が少ないという意味合いだけではありません。
ウンチの水分量が少ないことを便秘といいます。
この頃の赤ちゃんは、ちょうど胃腸にも消化吸収能力が備わってきています。
母乳やミルクは繊維質も少なくて、カスも残りにくいのでウンチの量や水分がすくなくなる傾向があります。
新生児の頃にくらべてウンチがかたくなったり、毎日でなくなることも度々起こるかもしれません。
しかし3日から4日に1回くらいのウンチでも、赤ちゃんの機嫌もよくオッパイもミルクも飲めているようならさほど心配することはありません。
生後4ヵ月くらいになったらミカンなどの柑橘系の果汁を飲ませてあげることで改善することもあるので、気になるようでしたら病院に相談して指導してもらいましょう。
4日から5日以上たってもウンチがでなかったり、肛門が切れている場合はマルツエキスという麦芽糖を水に解かせて飲ませて上げる場合もあります。
また、それほど頻繁ではなく便秘がちの赤ちゃんの場合は肛門刺激によって排便が促される場合もあります。
オイルに湿らせた綿棒を肛門の2センチ程度まで差し込んで、肛門の出口をひろげるように優しく動かします。
肛門刺激は強く動かしたり、毎日おこなうと肛門自体が切れてしまう可能性もあるので注意しておこなってください。
以下の場合は病院へ相談してみてください。
- 一週間以上たってもウンチが出ない
- お腹を触ると張っている
- 顔色がいつもより悪い
- 元気が出ない
- オッパイやミルクを欲しがらない
- オナラから悪臭がする
上記の場合は病院に相談をすると1日に数滴、ミルクや水に緩下剤というものを混ぜて飲ませるように言われることがあります。
緩下剤はウンチをやわらかくする薬です。
また、便秘がちの赤ちゃんにはお腹のマッサージをしてあげるのもタッチケアの観点からみても良いことでしょう。
便の回数は大人でも毎日出る人もいれば、2日から3日に1回というひともいます。
赤ちゃんはもっと個性が幅広くてオッパイやミルクを飲んだらすぐに出る子もいます。常に便秘がちという赤ちゃんもいます。
便秘の場合はほとんど健康を心配する病気の心配はないでしょう。
しかし先天的な理由で1週間以上の便秘が何度も起きる赤ちゃんもいます。
お腹が痛そうに泣いていたり、顔が真っ青になって嘔吐するようなことが便秘と重なっておきるようであれば直ぐに病院へ相談しましょう。
乳児突然死症候群(SIDS)
乳児突然死症候群は原因がハッキリとわからない病気とされています。
1歳未満の生後2ヵ月から4ヶ月の赤ちゃんに多く見られるともいわれています。
特に前触れもなく今まで元気だった赤ちゃんが突然なくなってしまう悲しい病です。
主に睡眠中に呼吸機能が低下することで呼吸困難に陥り、無呼吸発作をおこしてしまうこともありますが原因は特定されていません。
乳児突然死症候群を予防するために勧められていることもあります。
- うつ伏せの状態で寝かせない
- 温めすぎない
- できるだけ母乳で育てる
- 回りの人間に喫煙をさせない
- 赤ちゃんをひとりで寝かせない
病院で相談をすると上記のような注意事項をあげることがあります。
それぞれについての詳しい説明や、乳児突然死症候群についての詳細については以下の記事にまとめてあります。
リンパ節の腫れ
赤ちゃんの首の後ろ側や足の付根あたりに、グリグリしたような感触で豆のようなものを皮膚の下に感じることがあります。
このような部位はリンパ節があって身体に炎症がおきると腫れてしまいます。
もともとリンパ節というものは身体の中に侵入した細菌が、全身に広がらないように防いでくれる働きをもっています。
子供の頃のリンパ節はその働きも非常に活発で、以下のようなことが原因で細菌に感染するとすぐに腫れてしまいます。
- 風邪
- ケガ
- 湿疹
- 口内炎
- 虫歯
耳の後ろ側にあるリンパ節は頭蓋骨なため、腫れていなくてもグリグリとした感触があるので心配ですが無害で気にする必要はないとされています。
リンパ節の腫れがみられるような場合は触ってみて痛みがあるかをチェックしましょう。その際にリンパ節が動くのかも確認してみるとよいでしょう。
グリグリとよく動くような場合は大きさに変化がないか、痛みや熱などのその他の症状についても注意観察してみましょう。
リンパ節の腫れに痛みがある場合
腫れてしまったリンパ節を触られるのを嫌がって痛がるような場合は、リンパ節が炎症を引き起こして熱をだしてしまうことがあります。
以下のような様子がみられるときは化膿性扁桃炎、もしくは感性単核症が疑われるので病院へ相談しましょう。
- 首の前のリンパ節と扁桃が腫れている
- 高熱が続いている
- 白い膜のような分泌物が出る
発熱の他に発疹や白目が充血していたり、いちご状舌などが見られる場合は川崎病も疑われます。
川崎病は早期に病院へ相談すれば後遺症も残ることがない病気とされています。
リンパ節が大きく腫れ上がって治ることがないようであれば、他の病気がかくされていることもあるので早めに病院へ相談しましょう。
リンパ節の腫れへの対処
腫れが続いたり、痛みが強い場合に病院へ相談すると痛みのあるリンパ節の部分を冷やしてあげるよう勧められます。
化膿性リンパ節炎の場合は抗生物質を服用することで対処してもらいます。
伝染性単核症はウィルスの感染によるものなので、経過を見守りつつ自然に治るのを待つことがほとんどです。
幽門狭窄症
幽門狭窄症とは胃の出口付近で十二指腸につながる「幽門」という場所の筋肉が厚くなることで、母乳やミルクの流れが悪くなることで吐いてしまう病気です。
この病気は男の子がかかる割合が多いものとして知られています。
通常、母乳やミルクの飲み方も良くて順調に体重も増えてきた頃の乳幼児は生後2ヵ月くらいから頻繁に吐くようになると思います。
幽門狭窄症の場合は、はじめは1日に1回から2回ほど溢乳するかのようにダラダラと吐くことから始まります。
その後、吐く回数もふえてきて1週間後くらいにはオッパイやミルクを飲む度に口や鼻から噴水のように激しく吐き戻すようになります。
赤ちゃん自身は吐いたあとも何事もなかったかのようにケロッとしています。
そして吐いた分にお腹も減ってくるので母乳やミルクを欲しがります。
しかしまた吐いてしまうので、やがては排便も減ってきてしまいます。
このように飲んでは吐くを繰り返すようになってしまうので、体重も思うように増えなくなり減少してきてしまいます。
水分も不足してしまうので脱水症状も引き起こしてしまいます。さらに栄養障害も出てくる可能性もあり舞う。
生理的な嘔吐と区別がつきづらい場合は、体重の減少があったら幽門狭窄症を疑い早めに病院へ相談するようにしましょう。
幽門狭窄症の原因と対処
幽門狭窄症の原因は「幽門」という場所の筋肉が厚くなることで、母乳やミルクの流れが悪くなることで引き起こします。
生後しばらくの間で幽門部の筋肉は厚くなるものなのですが、その原因自体は先天的はものではないかと推測されています。
日本では1万人のうち、5人から7人程度の割合で起こるとされています。
幽門狭窄症によって度々嘔吐することで脱水症状や電解質異常を引き起こす可能性があります。
手術が必要な場合は輸血を行い、厚くなった幽門部の筋肉を切開する処置がおこなわれます。
切開が無事に終了すると、ふつうに母乳やミルクも飲めるようになってきます。入院期間は1週間程度になることがほとんどです。
生後65日まとめ
さて、今回は生後2ヵ月から3ヶ月の赤ちゃんに心配される病気やトラブルについてまとめてみました。
とくにミルクの吐き戻す頻度も多くなってきたので心配になることはありましたが、幽門狭窄症の恐れがあるような吐き方ではないので安心することができました。
首周りなどのシコリもよく見られて心配している方もいるかもしれませんが、痛みなどがなければ特に気にする必要もないようですね。
便秘に悩んでいる赤ちゃんもいると思います。
羨ましい限りなのですが、うちの子は便秘がまったくなくて、快便続きです。
赤ちゃん自体の個性もあると思うので、よく観察をして時には病院に相談しながら早めの対処を心がけたいものですね。